親和クリニックの医師陣が出演
藤川アナ
坂口先生はじめまして、どうぞよろしくお願いいたします。さて、今回は薄毛の進行について詳しくお話を伺ってまいります。薄毛とは一般的にどれくらいのスピードで進行するものなんでしょうか。
坂口
そうですね。薄毛のいわゆるAGAの進行速度っていうのは個人差がありますけれども、5年間で平均26.3%減少したというデータがあります。つまりAGAになるとだいたい5年間で髪の4分の1を失う危険性があるということになります。
藤川アナ
そうやって聞くと怖いですね。
坂口
そうですね。10年以上かけてゆっくり進行していく場合もありますけれども、やはり坂道を転がるようにかなり速いペースで進行してしまうケースもあります。
この差っていうのはやはり遺伝的な背景や男性ホルモンとの関係が大きいんですけれども、皮脂の過剰分泌だったりストレスなどさまざまな要因があるかと考えられております。
藤川アナ
個人差なんですね。
坂口
そうですね。個人差が大きいんじゃないかなと思いますね。
藤川アナ
それとジワジワゆっくりゆっくり進行していく人と急激に「あれ!?去年と全然違うじゃない!」っていう人といるわけですよね。
坂口
そうですね。
藤川アナ
いつから薄毛を自覚するかっていうのも大事なポイントですね先生?
坂口
そこもやっぱり大事なポイントになってくると思います。
藤川アナ
若い時から僕もそうなんですけど20歳ぐらいの時に「あれ!?だいぶ”つむじ”が大きくなってきたな」っていう、割と若い時から薄毛を自覚していたんですが、若い時になってきた人と中年になってから薄毛が始まった人と進行に差があるんですか?
坂口
年齢差で基本的にその進行自体に差があるっていうわけではないのですが、やはりそこはもう個人差という部分があって、若くても早いペースで進むケースもいらっしゃいますし、逆に中年の方でもゆっくりなペースでという進行もあり得ます。
藤川アナ
そのあたりはもうなってみないと。わからないという言い方もあれですけど・・・
坂口
やっぱりなってみないとわからないというところですね。
藤川アナ
すると、どのあたりまで薄毛が進行するかというのも、その人それぞれなんですね?
坂口
そうですね。そうだと思います。
藤川アナ
薄毛になっても波平さんのように、横の所とか後ろの所は残ってる人が多いですけれども、これはどうしてなんですか?
坂口
髪は急になくなるわけじゃなくて、その初期症状としていわゆる軟毛化や毛のミニチュア化ですね。毛が短くなってしまうことから始まっていきます。ヘアサイクルといって髪を作り出すサイクルが乱れることで、太くて元気な毛が育ちにくくなって、細く短い毛が増えてきます。で、それがだんだん生えてくる力がなくなり、しまいに毛がなくなっていくという感じです。
藤川アナ
悲しいですね、、聞いているだけで悲しい。
坂口
まぁ、そうですよね。この毛がなくなるまでの期間は軟毛化した毛が多く存在する期間となりますので、少し残った状態に見える。という感じになっていきます。
藤川アナ
そういうことなんですね。この後ろとか横の毛というのは軟毛化しないんですか?
坂口
そちらの方は男性ホルモンの影響を受けにくい部位になりますので、最後まで残っているということになります。
藤川アナ
つまり自毛植毛という施術はこの最後まで残るという性質を活かして行うということなのですね。
坂口
そういうことになります。
藤川アナ
そうなんですね。上手いことできていますよね。
坂口
そうですね、上を利用した手術になります。
藤川アナ
進行していって、もう完全にツルツルになってしまう人もいらっしゃるのですか?
坂口
やはりそういう方もいらっしゃると思います。基本的には進行が止まることはありませんので、急激なペースで進むのか、ゆっくり緩やかに進んでいくのかっていうスピードの違いだったりするかと思いますね。
藤川アナ
薄毛になり始めたらだいたい何年ぐらいの間に進行が終わるというか、完成するという言い方をすると変なんですけれども、、何年ぐらいかけて?
坂口
そうですね。進行スピードはさまざまですので、何年か以内にというのは、明確なものはありませんが、やはり先ほどお話ししましたように、大体5年で26%が減少したというデータもありますので、やっぱり5年間で何かしらの変化があるっていうように考えられます。
坂口
この変化でいえば何も対応せずに放置しておくと、生え際、天頭部(頭頂部)は薄毛の原因となる、男性ホルモンがジヒドロテストステロンの影響を受ける性質上、無毛になる可能性が理論上はあり得ます。進行性の症状ですので何もせずに改善したり、回復するっていうのは残念ですけどあり得ないと思います。
藤川アナ
ほっとけばそのうち良くなるかもなんてことはないんですね?
坂口
そうですね。やはりそこはちょっと残念ながらないと思います。
藤川アナ
すると、どこかのタイミングでやはり薄毛を解消しようとすれば、治療を受けるということが必要なんですね?
坂口
治療を受けていただく必要があると思います。
藤川アナ
こうやってどれぐらいのタイミングで治療を開始するのがいいんでしょう?
坂口
基本的にはやはり早期発見、早期治療ということになってくると思います。進行性の症状ですので、やはり気になりだした時はすでに進行が始まっているっていうことがほとんどですので、いかに早い段階で症状が軽いうちに治療を始めるかが重要になってくると思います。
藤川アナ
先生、ところが・・・自覚するっていうのが意外と難しい人もいらっしゃいますよね。認めたくないっていうか。
坂口
はい、だからなかなかご自身にもわかりにくかったり、もちろん認めたくないという部分もあると思いますので、その場合は気軽に病院に来ていただいて、ちょっと診断してもらうっていうのが一番いい方法だと思います。
藤川アナ
やっぱり第三者の目って必要ですよね。
坂口
それが大事だと思います。なかなか自分では気づかないものですもんね。
藤川アナ
頭頂部って見えないですもんね?
坂口
そうですね。そこが特になかなか気にしないと見ることはないですし、気付くこともないですもんね。
藤川アナ
僕もそうだったんですよ。18歳のときに美容室に行って「ちょっとつむじ大きくなってきているよ?薄くなってきているよ?」って言われたんですよ。「何を言うねん!?まだ、18歳やねん!?そんなアホな!」ってなってたんですよね。鏡を合わせてみたんですよ。上に手鏡を持っていて正面に鏡を映してみたら・・・「あれ!こんなにつむじは・・・」やっぱこれも第三者の目があって、やっと自覚しました。
坂口
その美容師さんが、早く見つけてくれてよかったのかなと思いますね。
藤川アナ
だからまぁ「最近、薄毛に悩んでねん」っていう言葉を友達とか家族から聞いた人が、「いやいや全然大丈夫やで」ってフォローするんじゃなくて。
坂口
そうですよね。やっぱり早めに言ってあげた方が本人のためですね。
藤川アナ
「あんた今こういう状態よ」って。よかったら携帯で写真でも撮ってあげて見せてあげるといいかもしれないですよね。
坂口
そうですね。いろいろセンシティブな問題があるので、あまり親しくない友人だとなかなか言いづらい。でも、そういう部分もあるのかもしれないですけどもね。
藤川アナ
やっぱり信頼関係がある上できちんと指摘してあげるという。
坂口
そうですね。そこは大事だと思いますね。
藤川アナ
先生。それでいざ治療を始めるとなると、どういう治療の選択があるんですか?
坂口
いざ、治療するとなると植毛手術とあとはいわゆるお薬の内服治療になってきます。
藤川アナ
はじめはやはり薬から始めるという方が多いのでしょうか?
坂口
そうですね。そこはですね現状維持とかですね、そういう場合はお薬で髪の毛をまた元通りにしてあげるというか弱った毛をを元通りにしてあげるってことは可能なんですけれども、髪の毛がなくなってしまっている部分とか。ほとんど産毛でほとんど元通りには戻らない毛になってしまった場合は、なかなかお薬で戻すというのは難しいので、その場合はもう髪の毛を移植してあげてですね。
藤川アナ
私が受けた手術。
坂口
そうですね。手術をして増やしてあげるというのが最適かもしれないです。
藤川アナ
そうなんですか。お薬の治療は、なくなっているところから生やすというのは難しいんですね?
坂口
そうですね。そこまではやっぱり力はないと思いますので。
藤川アナ
あくまで現状を。
坂口
現状を維持、ですね。
藤川アナ
すると今ある髪の毛をしっかりとお薬で残しながら毛が薄くなってしまったところは植毛手術で改善するというのが理想的な形と言えるのかもしれないですね?
坂口
そうですね。だから植毛手術だけ、あとはお薬の治療だけではなく、両方を組み合わせてやっていくことが一番いいかなと思います。
藤川アナ
わかりました。薄毛に悩んでいらっしゃる方、薄くなってきたなと自覚された方はぜひ親和クリニックのホームページをご覧になって、カウンセリングの予約を取ってください。まず、お医者さんに相談する。これが第一歩ですね。
坂口
そうですね。
藤川アナ
はい、分かりました。今日は親和クリニックの坂口功一先生に薄毛の進行についてお話を伺いました。先生どうもありがとうございました。
坂口
ありがとうございました。
藤川アナ
お別れの時間になりました。ここまでのお相手はラジオ大阪アナウンサー、藤川貴央でした。それでは、また来週、お耳にかかりましょう。
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