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ストレスなどさまざまなことが原因で起こる円形脱毛症、その症状の中でももっとも重症と言われているのが「汎発性脱毛症」です。
どのような原因で起こり、症状や特徴はどのようなものなのでしょうか。
汎発性脱毛症とは?
頭髪がコイン型に脱毛してしまう円形脱毛症にはいくつか種類があります。
1~2か所なら円形脱毛症、もっと多く複数にわたって症状が現れた場合は多発型円形脱毛症、頭髪がほとんど残らずに抜け落ちてしまうことを全頭型円形脱毛症と言います。
そして今回紹介する汎発性脱毛症は、その脱毛症状が全身にまで広がってしまう、円形脱毛症の中でももっとも症状が重いものを指します。
頭髪の円形脱毛症から始まり、比較的短期間でまつ毛やまゆ毛、陰毛など全身の毛が抜け落ちてしまいます。
汎発性脱毛症が起こる原因
円形脱毛症は環境の変化や精神的なストレスなどが引き金となり、脱毛症状が起こることが多いです。
汎発性脱毛症の場合も、ストレスは原因のひとつであると考えられてはいるものの、はっきりとした原因がまだ分かっていないのが実状です。
有力な原因として考えられているのが、自己免疫疾患です。
健康な状態では、体に有害なウイルスが体内に入ってしまった場合、免疫機能が働きそのウイルスを排除しようとします。
ですが自己免疫疾患を患っていると、自己の細胞を外敵だと判断して攻撃してしまいます。
汎発性脱毛症でいえば、毛根細胞を外敵とみなして攻撃することで、脱毛症状が起こってしまうのです。
この他にも末梢神経障害や遺伝、甲状腺の疾患や皮膚疾患などが原因として考えられています。
異変に気づいたら早めの治療を!
汎発性脱毛症の治療法については、まだ効果的な治療法が確立されていません。
また自然治癒することは難しいと考えられているため、円形脱毛症を発症したらなるべく早く専門の医療機関に相談することをおすすめします。
一般的な治療法としては、ステロイド薬の内服や外用薬、注射などが行われます。
このほかに、症状に合わせてステロイドパルス療法や局所免疫療法などで治療を行います。
治療と合わせて普段の生活習慣を見直し、ストレスフリーの生活を心がけることで症状を落ち着かせることも大切です。
さらに体を冷やさないようにし、血流をスムーズに保つこともポイントです。
異変を感じたら、「すぐに治る」「いずれ治る」と後回しにせず早めに専門の医療機関で治療を始めるようにしてください。
監修医師
親和クリニック名古屋院院長
福島 俊彦 TOSHIHIKO FUKUSHIMA
監修医師
親和クリニック名古屋院院長
福島 俊彦 TOSHIHIKO FUKUSHIMA
「患者さま本位で考える」をモットーに、患者さまお一人おひとりの薄毛の状態をじっくり見極め、それぞれに合った治療計画を提案。
大学病院の医療安全管理部での勤務経験を活かし、徹底した安全管理で安心できる自毛植毛手術を体現している。