DOCTOR COLUMN

自毛植毛の移植本数の決め方

「自分にはどれくらいの本数が必要なのだろう?」

自毛植毛手術を考えたとき、多くの方が一度は気にする疑問だと思います。

生え際、頭頂部、つむじ、傷跡など、患部は様々ですが、移植することが出来る本数は、面積から算出しますのでどの部分も基本の考え方は同じです。

実際には髪の毛を移植するわけではなく、髪の毛を作りだす細胞組織ごと「 」という単位で移植しますので、まず自分自身に必要な株数を知り、より効果的に移植が行えるよう準備をしていきましょう。

自毛植毛の移植本数を決める際の確認事項

自毛植毛を行う際に必要な移植の本数は範囲によって決まります。

もちろん患者様が理想としるイメージによっても大きく変わりますが、それでも基本となるのは「患部の範囲」です。同じ範囲でも、移植の方法や、クリニックの医療技術によっても可能な株数の判断は異なります。それぞれの病院で診察を受けた際は、株数をしっかり確認しましょう。

では範囲の違いはどのようなものでしょうか、具体例でご説明します。

植毛部位の広さ

比較的狭い場合

移植範囲が比較的狭い場合というのは、患者様が気にされている患部そのものが狭い場合もありますが、なんらかの傷跡であることが多くみられます。例えば、「円形脱毛症」の跡が想像しやすいものになります。

本来、円形脱毛症は脱毛の原因の解決や時間経過などで治癒するものなので、植毛治療には適さないのですが、回復せずに長年経過した場合は、生えてこない傷跡として残ります。

こうした傷跡部分は比較的範囲も狭く、縫縮手術(大きな傷跡部分の皮膚を切除し小さくする手術)も行えないため移植手術が適応になります。

また、過去に皮膚を切り取る方法で自毛植毛手術を受けられた方は最終部分に傷跡が残ります。こういった傷跡も範囲が狭い例と言えるでしょう。

比較的広い場合

反対に、移植範囲が広い場合は、脱毛症が進行したケースと言えます。生え際のM字と呼ばれる部分の後退や、頭頂部つむじ部分の脱落なども広範囲になりやすく、特にかつらをお使いの方はなど移植範囲が広いことが多く、移植に必要な本数も多くなる傾向にあります。

仕上がり

実際に病院に行き、カウンセリングで自身に必要な株数を知った方々から、「予想していたより必要な本数が多かった」という声をよく聞きます。

患者様自身が思っているより進行していたケースもありますが、加えて医療技術が進歩した事により、昔より多くの株数が移植可能になり限界値が上がったことも要因です。では範囲に適した量は必ず移植しなければならないのでしょうか?

もちろん、必要な最大の株数を移植するのが理想ですが、移植できなれば意味が無いというわけではありません。

移植で大切なことは、「本人がどのような見た目になりたいか」です。

お若い方のように多めの毛量を希望する場合はそれだけ密度が高くなり、移植数も必要になりますが、壮年の方のように年齢相応で良いという方は、あまり高い密度でも却って不自然さがでることもあります。

こればかりは本人のボディイメージによって大きく影響しますので、一概に「◯◯本移植すれば薄毛を改善できる」というものではありません。

最終的にどのようになりたいかをしっかりと意識し、そのために必要な本数、デザインを手術前に固めることが大切です。

毛髪の状態

移植本数は患部の範囲だけでなく密度によっても変わります。

一般的に髪の毛は10万本あると言われていますが、毛髪の本数は個人差がある上、状態もバラバラです。

薄毛を考えるようになった多くの方は、「頭皮が見えるようになってきた」「抜け毛が増えた」などからスタートしますが、一概にすべてが薄毛の兆候というわけでもありません。時期によって抜け毛が増えることもあれば、年齢を重ねるごとに毛髪も細くなることもあります。

男性は10代~20代、女性は10代~30代にかけて毛髪が太くなりますが、その後は加齢とともに細くなります。加齢のように回避できない進行はやむを得ませんが、AGA(男性型脱毛症)や女性に多いびまん性脱毛症などは自毛植毛移植で改善することができます。

ただ、採取を行うのは自身の後ろの毛髪ですので、加齢の影響は勿論うけますし、毛髪のクセなども引き継ぎます。毛髪の太さや硬さは勿論のこと、くせ毛の毛髪は、移植後もくせ毛になりますし、白髪の毛髪は移植後も白髪です。そういった髪の状態なども判断した上で、必要な株数を計算してもらいましょう。

移植本数と自毛植毛費用の目安

自毛植毛手術は、特に術後のメンテナンスも必要なく、満足度の高い施術ですが、増毛などと比較して、初期治療費がある程度高額にもなります。

ここでは例として親和クリニックの自毛植毛費用をみていきます。

  • 表示価格は税込です。

浅めのM字修正 616,000円~

必要グラフト数:およそ400~600グラフト
費用:616,000~814,000円

やや深いM字・前頭部修正 1,012,000円~

必要グラフト数 およそ800~1,200グラフト
費用:1,012,000~1,408,000円

頭頂部・つむじの修正 715,000円~

必要グラフト数:およそ500~1,000グラフト
費用:715,000~1,210,000円

前頭部・頭頂部の修正 1,210,000円~

必要グラフト数:およそ1,000~1,500グラフト
費用:1,210,000~1,705,000円

全体的な修正 2,200,000円~

必要グラフト数:およそ2,000~3,000グラフト
費用:2,200,000~3,190,000円

範囲や希望によっても変わりますが、おおよその費用になります。

カウンセリングや診察の前に、自身に必要な株数・治療費を知る目安として利用してください。一般的に自毛植毛の費用は診察料、基本料金、植毛費用で構成されていることが多いです。

ただ、同じ植毛手術でもクリニックや施術方法によって費用は大きく変わります。1本単価で計算しているクリニックもあれば、1株単価で計算しているクリニックもあります。中には500株や1,000株などの株単位で料金設定をしているクリニックもあります。その他に、診察料無料、検診費用無料などクリニックごとに特徴がありますので、それぞれ自身の予算にあった方法で決められるといいでしょう。

自毛植毛の移植本数の決め方

自毛植毛手術を受けるときに当然移植する本数(株数)を決める必要があります。後頭部からどれだけ採取を行えるかも大切ですが、移植の本数は仕上がりのイメージから判断すると満足する結果に繋がります。自分ひとりで仕上がりをイメージするのは難しいと思いますので、医師に相談しましょう。

前項で費用について触れましたが、予算の中で移植の本数を決めるのも手ですが、患者様本人の髪質や毛量、移植するデザインによって仕上がりは変わります。

クリニックでは今までに手術を行った方々の症例などが多くあり、医師も把握しています。診察の際に自身の悩み、希望を全部伝え、必要な本数を決めるのが大切です。そのためにも口コミなどで評判の良いクリニックや、手術実績や経験の多い医師が在籍しているクリニックを選びましょう。自分自身の昔の写真や、理想の芸能人の写真などを参考にするのも良いと思います。

ただし、薄毛の症状が重度に進行している場合は、採取できる数が限られ、希望の本数を移植することができない可能性があります。しっかりと採取が行なえるように、症状が軽いうちに移植をして解決することをおすすめします。

悩みを解決している自分を想像しましょう

自毛植毛手術に臨むにあたって大切なことは沢山ありますが、まずはなりたい自分のイメージを持つことです。「昔のように戻りたい」「気になっていた部分を治したい」など悩みはそれぞれあると思いますが、どれも最終的にどうなりたいかしっかりと目標をもつことから始まります。

イメージを掴んだら、後は目標に向かって歩を進めるだけです。必要な本数も、予算も、目標が定まればおのずと決まってきます。逆に、目標がブレていると、どうなりたいかが医師にも伝わらず、正確な株数のみならず、治療の判断自体がつかなくなるかもしれません。最初に悩みから解放された自分を想像してみてください。あとはその足がかりとしてクリニックでしっかりと相談してください。悩み解決の第一歩、確かな医療とともに踏み出しましょう。

滝田 賢一

親和クリニック大阪院 院長

滝田 賢一 KENICH TAKITA

自毛植毛手術は4年間で1,500症例以上を経験。得意な手術はFUE自毛植毛手術。
平成27年 親和クリニック大阪 院長就任

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