
ジヒドロテストステロン(DHT)とは、AGA(男性型脱毛症)に大きな影響を与える体内の男性ホルモンです。早期に投薬治療を開始すれば、ジヒドロテストステロンを減らし、AGAの進行を抑えることができます。しかし、患者さまの体質や症状によっては、薄毛が改善されない場合も。もっと確実な方法でAGAを治すことはできないのでしょうか?
今回は、年間2,400件以上の薄毛治療を行う親和クリニックが、ジヒドロテストステロンについて解説します。
この記事を読めば、ほぼ確実に発毛できる画期的な治療法もわかります。
親和クリニックでは、AGAでお悩みの方のために無料カウンセリングを実施しています。最適な治療プランを無料でご提案しておりますので、どうぞお気軽にご来院ください。
この記事の監修者

監修医師
親和クリニック 総院長
音田 正光 MASAMITSU ONDA
自毛植毛の最前線で施術を行う親和クリニックの総院長。数千にものぼる施術経験を元に、自然かつ確実に生える自毛植毛術「MIRAI法」を開発しました。カウンセリングではどんな疑問にも丁寧に解説することを心がけています。
平成3年 | 福島県立医科大学医学部卒業 |
平成7年 | 福島県立医科大学大学院卒業(医学博士)米国留学 |
平成13年 | 日本医科大学老人病研究所教官 |
平成26年 | 親和クリニック新宿開設 院長就任 |
平成27年 | 親和クリニック 総院長就任 |
ジヒドロテストステロン(DHT)とは?
ジヒドロテストステロン(DHT)とは、男性ホルモンの一種であるテストステロンが体内で変化して生成される物質です。テストステロンが、体内に存在する酵素5αリダクターゼと結合すると、ジヒドロテストステロンに変換されます。
ジヒドロテストステロンは、生殖器の発達や筋肉・骨格の形成、体毛やヒゲの発達に影響を与えます。これらは男性らしい身体的特徴を作るものなので、ジヒドロテストステロン自体が悪いことばかりを引き起こすホルモンというわけではありません。
なお、女性にもテストステロンは存在するため、体内ではジヒドロテストステロンが生成されています。ただし、男性よりも少量であるため、筋肉や体毛に影響を与えることは少ないです。
ジヒドロテストステロンがAGAに与える影響とは?

男性らしい身体的特徴を作るのに欠かせないジヒドロテストステロンですが、毛髪の成長には悪い影響を与えます。そのため、AGAの原因はジヒドロテストステロンとされています。
テストステロンをジヒドロテストステロンに変換するきっかけを作っている5αリダクターゼは、頭皮にも存在しています。側頭部や後頭部にはⅠ型の5αリダクターゼが、前頭部や頭頂部にはⅡ型の5αリダクターゼが分布しています。テストステロンが頭皮に存在する酵素5αリダクターゼの影響でジヒドロテストステロンが生成されると、ジヒドロテストステロンは毛根の細胞の中にある男性ホルモンレセプターと結合します。すると、脱毛因子であるTGF-β1が産生され、毛髪のライフサイクルである毛周期が乱れてしまいます。
AGAに特に大きな影響を与えるのが、Ⅱ型の5αリダクターゼです。AGAになると生え際や頭頂部のあたりから薄毛の進行が始まるという特徴がありますが、これはⅡ型の5αリダクターゼが前頭部や頭頂部に多く分布しているからです。
毛髪には成長期から退行期を経て休止期に入り、再び成長期に戻るという毛周期があり、脱毛と再生を繰り返しているという特徴があります。そのため、十分に成長した毛髪はやがて脱毛し、しばらくすると新しい毛髪が伸びるということを繰り返しています。
通常、毛髪の成長期は2~6年ほどあり、この間に太く長い毛髪へと成長していきます。十分な成長期を過ごした毛髪はハリやコシが強く、毛根にマッチ棒の先のような白い根っこがついていることも多いです。
しかし、ジヒドロテストステロンの影響でAGAが進行すると、毛髪の成長期が半年~1年程度にまで短縮化されてしまいます。成長期が短縮化された毛髪は太く長い状態にまで成長することができず、細く短い状態で抜け落ちるようになります。細く短い状態の毛髪が増えると、徐々に髪のボリュームが減少し、頭皮が見えやすくなっていきます。
毛髪は脱毛と再生を繰り返していますが、再び新しい毛髪が生えてきても、成長期が短縮化されているため、すぐにまた抜け落ちてしまいます。ジヒドロテストステロンの影響でAGAが進行すると、短期間で退行期を迎える毛髪が増えるため、抜け毛が多くなっていきます。
そして、残念ながら毛根の細胞は無限に再生できません。そのため、短期間で脱毛と再生を繰り返した毛根の細胞は徐々に死滅してしまいます。毛根の細胞が死滅した毛穴からは再び毛髪が伸びていくことはないため、徐々に薄毛の範囲が拡大していくことになります。
これが頭皮におけるジヒドロテストステロンの影響です。5αリダクターゼの作用でテストステロンがジヒドロテストステロンに変換されることが、AGAの発症や進行に大きな影響を与えているのです。
AGAは早期治療で効果的な改善が期待できます
ジヒドロテストステロンの影響でAGAが進行していても、早期に治療を始めれば効果的な改善が期待できます。AGAは治療法が確立されていますので、薄毛を治したい場合は早めに薄毛専門のクリニックで治療を始めることが大切です。
一方、AGAは市販の育毛剤やエステのヘッドスパなどで改善することはほとんどありません。AGAの原因は、テストステロンが5αリダクターゼの影響でジヒドロテストステロンに変換されるという複雑なプロセスで進行しているため、表面的な対策では原因にアプローチできないからです。
AGAの主な治療法には、薬物治療と自毛植毛があります。日本皮膚科学会のガイドラインでは、薬物治療(フィナステリドやデュタステリドの内服、ミノキシジルの外用)をA(行うよう強く勧める)、自毛植毛をB(行うよう勧める)と評価しています。それぞれの治療法には効果や違いがありますので、ご自身に合った治療法を選ぶことが大切です。
親和クリニックの自毛植毛ならAGAの根本治療が可能に
AGAのお悩みを根本的に解決したい場合は、親和クリニックの自毛植毛をご検討ください。自毛植毛なら、ジヒドロテストステロンの影響を受けにくい毛髪を薄毛の部分に移植するため、半永久的に薄毛を改善することができるからです。
薬物治療は、患者さまの体質や症状によっては十分な発毛効果が得られない可能性があります。特に毛根の細胞が死滅している部分には、薬物治療はまったく効果を発揮できません。
一方、自毛植毛は毛根の組織を生きたまま移植しますので、もともと髪が生えていない部分でも発毛させることができます。親和クリニックの自毛植毛なら、移植した毛髪のほとんど(90~95%)が生着しますので、しっかりとした髪のボリュームを回復できます。
親和クリニックでは、AGAでお悩みの方のために無料カウンセリングを実施しています。AGAによる薄毛を根本的に治したいとお考えの方は、お早めに親和クリニックまでご相談ください。
AGAの治療法の違いと効果
AGAの主な治療法には、薬物治療と自毛植毛があります。そして薬物治療には、内服薬と外用薬があります。それぞれのジヒドロテストステロンに対する効果や違いについて解説していきます。
内服薬治療
内服薬治療では、5αリダクターゼの働きを抑制することで、テストステロンがジヒドロテストステロンに変換されるのを阻害します。5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型がありますが、AGAに特に大きな影響を与えるのがⅡ型の5αリダクターゼです。AGAになると生え際や頭頂部のあたりから薄毛の進行が始まるという特徴がありますが、これはⅡ型の5αリダクターゼが前頭部や頭頂部に多く分布しているからです。
AGAの内服薬には、フィナステリドとデュタステリドがあります。
AGAの内服薬 | 効果 |
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フィナステリド | 5αリダクターゼⅡ型に作用し、AGAの進行を抑える |
デュタステリド | 5αリダクターゼⅠ型とⅡ型の両方に作用し、より強力にAGAの進行を抑える |
フィナステリドはⅡ型の5αリダクターゼに作用することで、テストステロンがジヒドロテストステロンに変換されるのを阻害し、AGAの進行を抑える効果があります。デュタステリドは、Ⅰ型とⅡ型の両方に作用することで、AGAの進行をより強力に抑えることができます。
いずれの内服薬もジヒドロテストステロンの産生を抑制するため、乱れた毛周期が正常な状態に近づき、抜け毛の減少と太く長い毛髪の成長で薄毛が改善されていきます。
内服薬のデメリットや注意点
内服薬の効果はAGAの進行抑制であり、AGAを根本的に治すわけではない点には注意が必要です。そのため、内服薬治療は薄毛を改善したいと思う限り、長期で継続しなければなりません。毎日の手間だけでなく、薬をもらうためには定期的にクリニックを受診する必要があり、費用もかかり続けることになります。
また、内服薬治療では、まれに下記の副作用が起きる可能性があります。
- 肝機能障害
- 性欲減退
- 抑うつ症状
発生頻度は高くありませんが、射精障害や精液量減少、勃起不全などのリスクもあるため、妊活中の男性にはAGA内服薬はおすすめできません。なお、AGA内服薬は女性や未成年者には禁忌の薬物となります。特に妊娠中の女性には男性胎児の生殖器に異常が生じる可能性があるため、AGA内服薬は厳重に保管してください。
外用薬治療
AGAの外用薬には、ミノキシジルがあります。ジヒドロテストステロンに対する直接的な効果はありませんが、頭皮の毛細血管を拡張することで血流を促進し、毛根の細胞に供給される栄養や酸素を増大させることで、発毛を促す効果が期待できます。
AGAの外用薬 | 効果 |
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ミノキシジル | 頭皮の血流を促進することで、発毛を促す |
ミノキシジルは、もともと高血圧症の薬として開発されましたが、副作用として多毛が見られたため発毛剤として転用されるようになりました。ジヒドロテストステロンの産生やAGAの進行を抑制する効果はありませんが、AGA内服薬と併用することで薄毛を効果的に改善できます。
外用薬のデメリットや注意点
ミノキシジルの効果は発毛を促すことであり、AGAの進行を抑制する効果はありません。ミノキシジルを使用するだけではAGAの進行を抑えることができませんので、薄毛を効果的に改善したい場合は、AGA内服薬との併用が必要となります。
また、ミノキシジルの効果も積み上がりませんので、薄毛を治したいと思う限り、長期継続的な使用が必要です。
副作用の発生頻度は高くありませんが、ミノキシジルには以下のリスクがあります。
- 発疹
- かぶれ
- かゆみ
ミノキシジル外用薬は、医師や薬剤師の指導のもと正しくご使用ください。
なお、日本皮膚科学会のガイドラインでは、ミノキシジル内服薬による治療をD(行うべきではない)と評価しています。自己判断でミノキシジルを内服することは大変危険ですので、絶対におやめください。
自毛植毛

自毛植毛とは、AGAになりにくい後頭部や側頭部の毛髪を毛根の組織ごと採取し、薄毛の部分に生きたまま移植する外科手術です。移植した毛髪が生着すると、その場で何度も生え変わり続けることができます。生きた自毛を使って薄毛を治すため、風合いが自然でバレにくく、1回の治療で完了できるというメリットがあります。
後頭部や側頭部の毛髪は、AGAになりにくいという性質を持っています。AGAに特に大きな影響を与えるⅡ型の5αリダクターゼ酵素が、後頭部や側頭部にはほとんど存在しないからです。このため、後頭部や側頭部の毛髪はジヒドロテストステロンの影響を受けにくく、AGAを発症しても薄毛になりにくいのです。
治療法 | 効果 |
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自毛植毛 | AGAになりにくい毛髪を移植することで、薄毛を根本的に治す |
男性は前頭部や頭頂部から薄毛になる傾向がありますが、後頭部や側頭部の毛髪はフサフサしていることが多いです。これは、後頭部や側頭部に5αリダクターゼⅡ型が少ないため、ジヒドロテストステロンの影響を受けにくいからです。
自毛植毛では、ジヒドロテストステロンの影響を受けにくい後頭部や側頭部の毛髪を使って薄毛を治していきます。この性質は移植後も引き継がれるため、生着した毛髪は薄毛にならずに繰り返し生え変わり続けます。AGAになりにくい毛髪で薄毛を治せるので、自毛植毛はAGAのお悩みを根本的に解決することができます。
自毛植毛のデメリットや注意点
自毛植毛手術は高度な外科技術を必要とするため、症例が豊富な信頼のできるクリニックを選ぶことが大切です。また、メスを使って頭皮を切り取ってドナーとなる毛髪を採取するFUSS法よりも、頭皮を切り取らずにパンチブレードでドナーをくり抜くFUE法がおすすめです。
親和クリニックが提供する最新式の自毛植毛術MIRAI法は、一般的なパンチブレードよりもさらに細い国内最小級のパンチブレードを使ってスピーディーに手術を行います。そのため、傷や痛みが残りにくく、ダウンタイムもほとんどありません。これにより、親和クリニックの自毛植毛は、一般的な自毛植毛の生着率82.5%を大きく上回る90~95%を実現します。また、翌日にはクリニックで洗髪ができるほど術後の回復も早いので、手術は日帰りで完了します。
薬物治療よりも高い発毛効果が期待できる自毛植毛ですが、より効果的な治療を行うためには早めに治療を始めることも大切です。薄毛の範囲が狭く、残存する自毛が多い方が、より自然な仕上がりを目指せるからです。また、手術に必要な時間とお金も節約できますので、AGAを効率的に治したい場合はお早めに親和クリニックまでご相談ください。
ジヒドロテストステロンを減らすには?
AGAの治療は医療機関で早めに行うことが大切ですが、治療の効果を高めるためにもジヒドロテストステロンを減らす対策を並行して行っていきましょう。おすすめの対策は以下の4つです。
- 栄養バランスの良い食事を摂る
- 睡眠不足や運動不足を解消する
- 過度な喫煙や飲酒を控える
- ストレスを発散する
栄養バランスの良い食事を摂る
脂質や糖分の多い食事は、ホルモンバランスが乱れる原因になり、ジヒドロテストステロンが増えやすくなる可能性があります。外食やインスタント食品、甘いジュースやお菓子などはできるだけ控え、肉や魚、野菜、果物などをバランスよく食べるようにしましょう。
ジヒドロテストステロンの抑制におすすめなのが、大豆製品に含まれるイソフラボンや、牡蠣・ナッツ類に含まれる亜鉛、緑茶に含まれるカテキンなどです。いつもの食事にこれらの栄養素をプラスすることも意識してみましょう。
睡眠不足や運動不足を解消する
睡眠不足や運動不足は、ホルモンバランスが乱れる原因になります。また、血流の悪化や自律神経の乱れなど、ジヒドロテストステロンの生成を増加させるだけでなく、心身の健康にも多大な影響がありますので、睡眠不足と運動不足には要注意。
睡眠時間は1日7時間以上を確保し、寝不足にならないように注意しましょう。運動は1日30分以上の有酸素運動がおすすめ。ウォーキングやジョギング、体操などの手軽で継続しやすい運動を習慣化していきましょう。
過度な喫煙や飲酒を控える
喫煙は血管を収縮させ、頭皮の血流を悪化させます。これにより毛根への栄養や酸素の供給が妨げられ、AGAの進行を早める可能性があります。また、ストレスホルモンであるコルチゾールを増加させることで、ジヒドロテストステロンの生成が増える可能性もあります。
過度な飲酒は肝臓に負担をかけ、体内にアセトアルデヒドが蓄積し、ジヒドロテストステロンの生成も増える可能性があります。アルコールの分解に体内のアミノ酸が消費されるため、アミノ酸の一種であるケラチンを主成分とする毛髪の成長が阻害される可能性もあります。
AGAの進行を抑え、治療の効果を高めるためには、喫煙や飲酒は控えることをおすすめします。完全な禁酒禁煙が難しい場合でも、喫煙本数を減らしたり、休肝日を設けたりして、ジヒドロテストステロンの生成をできるだけ抑制していきましょう。
ストレスを発散する
強いストレスは自律神経やホルモンバランスを乱し、ジヒドロテストステロンの生成が増加したり、頭皮環境の悪化によって抜け毛が増えたりする可能性を高めます。また、ストレスは血流の悪化や睡眠不足、老化を早める原因になりますので、ストレスを積極的に発散することが大切です。
日々の生活に、趣味や運動、入浴、散歩、ヨガなど自分に合ったリラックス方法を取り入れましょう。家族や友人と団らんしながら食事を楽しむのもおすすめ。ストレスの発散を心がけることで、心身の健康促進も期待できます。
AGAの早期治療と並行して上記の対策を行えば、より効果的な薄毛改善が期待できます。薄毛でお悩みの方は、お早めに親和クリニックまでご相談ください。
まとめ AGAでお悩みなら親和クリニックへご相談を
今回は、ジヒドロテストステロンの影響やAGAの治療法について解説しました。
ジヒドロテストステロン(DHT)は、体内の酵素5αリダクターゼの影響でテストステロンが変化した男性ホルモンの一種です。男性らしい筋肉や骨格、ヒゲなどを形成する大切なホルモンですが、頭皮においてはAGAを引き起こす原因になります。
ジヒドロテストステロンによるAGAの進行を抑えるには、投薬治療でジヒドロテストステロンの生成を抑制する方法があります。ただし、患者さまの体質や症状によっては、十分な発毛効果が得られない可能性もあります。
そこでおすすめしたいのが、親和クリニックの最新式の自毛植毛です。生きた自分の毛髪を組織ごと移植する自毛植毛なら、ほぼ確実な発毛効果が得られます。移植に使う毛髪はジヒドロテストステロンの影響を受けにくい後頭部や側頭部の毛髪なので、生着した毛髪は半永久的に生え変わり続けます。
1回の治療で完了でき、風合いも自然でバレにくい自毛植毛なら、AGAのお悩みを根本から解決できますので、お早めに親和クリニックまでご相談ください。親和クリニックでは、AGAでお悩みの方のために無料カウンセリングを実施しています。最適な治療プランを無料でご提案しておりますので、どうぞお気軽にご来院ください。