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薄毛はさまざまな原因によって引き起こされる状態であるため、どの原因が関係しているのかが分からなければ適切な対処をすることもできません。
そのため薄毛対策をしていくためには、まず薄毛の原因についての正しい知識を知っておく必要があります。
今回は「薄毛の4大原因」を中心に、薄毛の原因に関する役に立つ情報をご紹介させていただきたいと思います。
薄毛の4大原因
ホルモンの変質
薄毛は遺伝するとよくいわれていますが、これは「薄毛になりやすい体質が遺伝する」という意味で、薄毛そのものが遺伝するわけではありません。
特に遺伝という意味で大きな影響を与えているのが男性ホルモンの一種であるテストステロンです。
テストステロンは毛乳頭などに潜んでいる「5αリダクターゼ」という因子と結びつくことによって「ジヒドロテストステロン」というホルモンに変質します。
そしてこの変質したジヒドロテストステロンが発毛を阻害するわけなのですが、男性の中には「テストステロンが変質しやすい体質の人」と「そうでない体質の人」がいます。
つまり「変質しやすい人からは変質しやすい人が生まれやすい」という意味で「薄毛は遺伝する」といわれているのです。
血行不良
髪の毛の源となる毛母細胞は、毛細血管の中に流れている血液から栄養分を摂取しています。
そのため血管が縮んだり血流が悪くなったりして毛母細胞に栄養分が行き渡らなくなると、健康な頭皮や髪を維持できなくなって抜け毛や薄毛の原因となってしまうのです。
皮脂の過剰分泌
頭皮も他の体の皮膚と同じように汗をかき、皮脂を分泌しています。
その皮脂は体を守ってくれるバリアのような作用をしているのですが、皮脂が過剰に分泌されると毛根に詰まって髪の毛の成長を邪魔してしまうため、薄毛の原因となってしまいます。
また皮脂が酸化して毛根の細胞を弱らせてしまうことでも、同じように薄毛を引き起こしてしまいます。
ストレス
ストレスは自律神経に悪影響を及ぼして血行不良を引き起こし、加えてその人を睡眠不足にもさせてしまいます。
髪の生成は睡眠中に最も活発になるため、健康な髪を維持するためには質の良い睡眠が必要不可欠です。
さらに極度の心因ストレスになると「円形脱毛症」や全身に及ぶ異常脱毛になってしまうこともあります。
薄毛の原因の「ウソ」「ホント」
薄毛にはその原因に関するさまざまな説がありますが、それらの説がウソなのか本当なのかを見極めるには、つい先ほど紹介した薄毛の原因についての知識が役に立つことかと思います。
それでは順番に見ていきましょう。
「お酒を飲み過ぎると薄毛になる」?
これはホントです。
適度な量のアルコールは血管を拡張させて頭皮の血流を良くしますが、飲み過ぎると逆に毛細血管を収縮させて栄養分を運べなくさせてしまいます。
「タバコは薄毛の原因になる」?
こちらもホントです。
ニコチンは毛細血管を収縮させてやはり栄養分を運べなくしてしまいます。
「白髪の人は薄毛にならない」?
これはウソです。
白髪は色素細胞の力が無くなることで起こる現象であり、薄毛とは関係がありません。
「シャンプーのし過ぎはよくない」?
これはホントです。
シャンプーで皮脂を落とし過ぎると頭皮が乾燥した状態になってしまうため、毛母細胞に悪影響を与えて薄毛の原因になってしまいます。
「ダイエットは薄毛の原因になる」?
方法にもよりますがこれもホントです。
食事制限によるダイエットをすると栄養不足の状態になってしまうため、ヘアサイクルなどに悪影響を及ぼしてしまいます。
今回は薄毛の原因について紹介をさせていただきました。
もし今回の記事を読んで自分が薄毛にならないか心配になってしまったという方がいましたら、まずはクリニックでカウンセリングを受け、必要に応じて自毛植毛を中心とした薄毛治療を受けるようにしましょう。
監修医師
親和クリニック 総院長
音田 正光 MASAMITSU ONDA
監修医師
親和クリニック 総院長
音田 正光 MASAMITSU ONDA
大学を卒業後、一般外科、消化管外科、乳腺内分泌外科の臨床、および分子生物学、腫瘍学の研究に約十数年従事したのち、植毛手術を開始。
FUE手術の症例数は約2,000例超に上る。平成20年、採取に動力パンチを用いたFUE手術に関する論文を執筆し、この分野の先駆的報告となった。